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分配金の再投資

収益分配金の受取り方

投資信託の収益分配金(分配金)の受取り方には、2つの方法があります。一つは、現金で受取る「分配金受取コース」で「一般コース」ともいいます。一般コースでは、ファンドから現金で分配金が払出され、その分配金は一旦販売会社が預かり、それを投資家が自分の銀行口座や安全性の高いMRFに振り替えたりして受取ります。もう一つは、「分配金再投資コース」です。

分配金の再投資とは

「分配金再投資コース」は、ファンドから払出された分配金でもって、もう一度同じファンドを買付けるコースです。払出された分配金から税金を差引き、それで買うことができる口数を計算し、即日に同じファンドの買付けを行います。分配金再投資コースを選択すると、この流れの手続きが決算のたびに(分配金が出るたびに)自動的に行われます。なお、このコースを「自動けいぞく投資コース」ともいいます。

このコースでは、通常の買付と比べて次のような特徴があります。

端数でもファンドの購入ができます

通常は、販売会社によって1万円以上、10万円以上など、ファンドの最低買付金額が定められています。一方、再投資コースでの買付けには下限がなく、1円以上1円単位で購入できますので、分配金の端数も無駄なく運用することができます。

ファンドの申込手数料が無料です

普通に購入すれば申込手数料がかかるファンドでも、再投資コースで再投資する時には、この手数料がかからないので有利です。

再投資口数の計算

払出された分配金で、もう一度同じファンドを買いますので、分配金が出た後には保有するファンドの口数が増えます。口数に関する計算例としては以下の通りとなります。
●保有口数100,000口 
●分配金300円(1万口あたり)※全額が普通分配金
●分配金落ち後の基準価額9,500円(1万口あたり)

1)分配金額の計算
分配金額    300円 × (100,000口÷1万口)= 3,000円
税引き後  3,000円  - (3,000円×20.315%)= 2,391円

2)再投資できる口数の計算
計算式: 再投資する金額  ÷  1口あたり基準価額
計算例:   2,391円   ÷  (9,500円÷1万口) = 2,517口

3)再投資後の口数
計算式: 再投資前の口数  +  再投資する口数
計算例:  100,000口   +    2,517口   =  102,517口

このように、決算前は100,000口だったものが、決算後からは102,517口保有することになります。新しい決算期以降は増えた口数での資産運用となります。

再投資の効果

上記のように、再投資をすればファンドの保有口数=投資元本口数が増えます。このことは、次の決算では増えた口数に対して分配金が付くことを意味し、いわゆる複利効果が働くことになります。分配金として受取った現金を使う予定がなく、そのまま普通預金などに寝かせておくことになるのであれば、再投資をした方が投資としての効率は良いといえます。将来ファンドが値下がりすれば口数が増えた分も影響を受けますが、現段階で値下がりしそうだと思うのであれば、そもそもそのファンドへの投資を見直すべきということになります。決算ごとに利益を確定するという意味で一般コースを好む投資家もいますが、投資対象に問題がないと考えるのであれば、投資効率や手間・コストからは再投資が有利であると考えられます。

なお、多くのファンドや販売会社が「分配金受取コース(一般コース)」または「分配金再投資コース(自動けいぞく投資コース)」を選ぶことができるようになっていますが、これらのコースは、ファンドごと、販売会社ごとに設定されますので、再投資コースがない場合もあります。事前に販売会社でコースの有無を確認しましょう。